本好き某の備忘録

同人誌の告知、正誤表、内容更新、本・図書館などのあれこれの記録するはずだったが、最近は文学館と博物館に行きまくっている修羅の国の人。

【スパコミ33・或図無配とお礼】最近行った文学館・関連地 ここ楽しかったメモ+補足

 

昨日は或図お疲れ様でした。

弊スペースにお立ち寄り頂きました皆様、ありがとうございました。

(実は赤ブーサークル初参加で、とても緊張していました。)

 

無配ペーパーの内容をUPしておきます。(一部削除・リライトしている部分もあります。)

(ちなみに「どうしても新しく何か作って持っていきたい!」と思い、当日の朝に突貫で作りました。)

 

紹介しているもののうち、那須塩原のスタンプラリーは終わっていますが、いずれも現在会期中なので、ご興味ありましたら是非訪れていただければと思います。(関東近郊ですみません……)

 

1.【無配】最近行った文学館・関連地 ここ楽しかったメモ

那須塩原(栃木)※文アルタイアップ中

鉄幹先生のパネルがあった「塩原もの語り館」にて展示を見ていたところ、たまたま文学散歩のガイドさんがおられ、色々お話してくださいました。

 

  • 塩原温泉に人が来るようになったのは、尾崎紅葉、三島通庸、奥蘭田のおかげだから今でも三恩人のお祭りをやってるとのこと。(「だからキービジュアルに紅葉先生が起用されたのかな」、とお話を聞いていて思いました。)
  • 森田草平と平塚らいてうのスキャンダル、煤煙の話、らいてうの名前の由来。

またガイドさんは柳川の白秋記念館さんに行ったことあるそうで、白秋先生が塩原でかんぴょうの歌を作ったお話なども教えてくださいました。とても優しいガイドさんでした。

また近くの妙雲寺さんでは、寺務所で「塩原温泉文学散歩」(500円)が購入できました。
(インターホン押して人を呼ぶタイプでしたので、とてもドキドキしました)
ちなみにこちら、文学碑がたくさんあると事前に調べた際に知っていたので立ち寄りました。文学の森などは立ち入り禁止でしたが、いくつか近くで見れて良かったです。遠目でしか見られなかった、滝近くの夏目先生の文学碑は 「塩原もの語り館」の方に碑のレプリカ展示があったので助かりました。 

「塩原もの語り館」の展示を見たりガイドさんのお話を聞いたりしていると、「谷崎先生が●●さんの所にお世話になった」「夏目先生が散歩していたらお寺の住職さんと会った」という話を聞いて、「文豪の先生たちはなんだか遠い存在に思えたけれども、実際に生きてここを訪れて、地元の人たちと交流した証が身近に感じられるところだな」と思いました。

訪れたのは天気も良く、丁度桜が咲いていた頃。昔話の桃源郷のような景色が広がっていて、とてもきれいな所でした。塩原温泉はなんだか時間の流れがゆっくりに感じられて、とてものどかな場所でした。また行ってみたいです。
(あと「塩原もの語り館」 に第一学習社さんの国語便覧があって二度見しました。まさかここで出会うとは……!アンケート置き場に文アルグッズがあったので、おそらく企画に特務司書さんが関わっているのだろうなと。企画に関わった特務司書さんに幸あれ!!!タイアップ&企画の延長ありがとうございます!)

 

日本近代文学館(東京)

円本展と、改造社の全集の販促映像の上映会に参加しました。
朝の11時に歯磨きをしながら登場する久米先生見て困惑しました。どういうことなの???
また、文豪のお墓が出るのも初めて知りました。
展示の方では、白秋先生と菊池寛先生が、新聞広告でケンカしていたのが印象的でした。当時円本ブームで、いろんな出版社が次々に全集を出していたのですが、白秋先生の弟さんがされているアルス社が、文藝春秋社に対し「企画の盗用をしている」という新聞広告を出し、対する菊池寛も広告で反論したというものです。

(白秋先生のアルス社は1面、菊池先生の方は2面。金で殴り合っている怖い。)
また図録の方には、販促映像のシーン情報も載っているのでぜひ……!
また、改造社全集の販促のために、どの作家がいつ、どの地域に訪れたのかの情報も展示されていたのも興味深かったです。

 

森鴎外記念館(東京)※文アルタイアップ中

ギャラリートークがある日に行ってきました。説明で乱歩の展示が取り上げられて個人的にとても嬉しかったです!(乱歩と無頼派が好きな人。)

また、個人的に好きな展示は、吉井勇先生と鷗外先生のエピソードです。新聞で吉井先生が、坪内逍遥先生に褒められたことを挙げ、きさくに話しかける鷗外先生。

軍医さんということで、とても厳格な方のイメージがあったのですが、今回の展示を見て鷗外先生のイメージが変わりました。(後でボランティアガイドさんのツアーに参加したのですが、子供さんにもやさしい人だったとのこと。)

また今回の展示で、那須塩原で聞いた、森田草平と平塚らいてうのスキャンダルが元になった小説「煤煙 」があり、「これがあの小説…!」となりました。また、文劇9でも登場した、徳永直「太陽のない街」も展示されていました。

あと図書室にも寄ったのですが、日本各地の文学館の館報が収集されていてよかったです。

 

神奈川近代文学館(神奈川)

スライドトークがある日に吉屋信子展見に行ったら、展示に徳田秋声、菊池寛、久米正雄、尾崎放哉など見知った先生が出てきて、「この先生とかかわりが?」とびっくりしました。(放哉先生は著作で取り上げている感じです。)
また吉屋先生、円本で急に高額の収入が入った話が出てきて、先日見た円本展のことを思い出しました。複数の文学館を巡っていると、別の文学館の展示を思い出す時があって、自分の中でつながるのが楽しいですね。

あと去年の安吾展の時は、「薬物中毒の療養に行った先で早朝から深海魚獲りに行って、起きて来ない檀たちは不健康だ」みたいなはがきがあったり、「大みそかにカレー食べてまたカレー食べた話」が面白かったです。どういうことなんだ。

小田原の展示まだ行けてないので絶対に行きます。あと文劇10&無頼派勢ぞろいおめでとうございます!めっちゃ見たいけど死にたくない!助けて!!!!(文劇3が一番好きだけどトラウマになっている人)麻の着物が増えてしまう。絶対に生きて見に行きたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

2.通販

頒布しました「趣味の資料探し」はBoothにて販売中です。もしご興味ありましたらよろしくお願いします。

shiryo3gashi1963.booth.pm

 

3.文アニOPと新聞について

「文アルのアニメは知っているけれども、文アニOPに新聞が出てくるのは知らなかった」という方もチラホラいらっしゃいましたので、ぜひこれを機に、配信等で見返していただければと思います…!(どうか最終話まで見てください…!)

 

放映当時の先輩特務司書のOP考察、関連のつぶやき、悲鳴については、以下のまとめが詳しいので、こちらもぜひ参考にされてください。

posfie.com

posfie.com

 

OPの考察については、Twitterで「#文アニOP考察」、12話終了直後のお司書達による悲鳴やヤケクソ飲み会が見たい方は「#文アニ実況 since:2020-08-01 until:2020-08-02」「#お司書ヤケクソ飲み会 since:2020-08-01 until:2020-08-02」をご覧ください。

 

私はアニメから文アル本格的にやるようになり、当時リアタイしていた勢です。最終話1個手前の12話放映直後、展開にあまりにも耐えきれず、深夜に近所のコンビニへ酒買いに行ってヤケ酒した特務司書です。ちなみに下戸です。良い子は真似しないようにしましょう。

ここだけ読むと「面白くないアニメなのか?」と思われそうですが、いいえ違います。いいアニメなんです。12話放送直後のニコ生アンケートも「1.とてもよかった92.9%」でしたし。

展開が視聴者に容赦ないだけで。(あと文劇も)

人に「好きなアニメは何か?」と聞かれたら文アニを挙げます。詳しい人から見たら史実とは異なる部分はあると思いますが、「文学がなぜ必要か?」だけではなく文学の悪い面、作家の人生に影を落とした部分もきちんと出している作品です。そこが好きです。ぜひ最終話までご視聴ください。

 

4.今後の予定

6月28日大阪のおもバザ、秋には福岡の文フリなどにも参加する予定です。イベントに出る時は、新刊とか出したいですね……。改訂も出したいですし…。

平日は仕事から帰っていっぱいいっぱいなので、どうにかこうにかがんばります。

ここまでありがとうございました!

【公開終了】同人誌「資料探しのコツ」8章:素人が外国語文献を探す(サリエリについて調べる章)+あとがき

2018年発行の同人誌「資料探しのコツ」8章とそのあとがきです。

PDFのリンクを公開します。(DL・印刷は不可)

1週間ぐらい公開しておこうかなと思います。

 

(※2026年3月20日追記 公開終了しました。)

お読みいただいた皆様、ありがとうございました。

記事の最後の方にも書いていますが、改訂する予定です。

 

以下、目次から下はおまけです。

 

 

1.公開理由

先日、作者が好きな18世紀のイタリアの音楽家「アントニオ・サリエリ」の新資料発見でTwitterのタイムラインが沸いていて

「サリエリについて知るにはどの本を読んだらいい?」
「それならこの本!」

みたいな会話されているのをTwitterのタイムラインで見かけて
なんだか嬉しくなってしまったためです。

 

「サリエリの史実が知りたいから本を読みたくなった、知りたくなった」

それに対して「おすすめの本を教えてくれる人がいる」

ああいう風景はいいですよね。

なんだかすごくいいものを見てしまった気がします。

 

サリエリの新資料発見について

www.br-klassik.de

 

2.その他サリエリ関係で公開しているもの

【無配】推しの資料を探そう!図書館での資料の探し方

shiryo3gashi1963.booth.pm

検索例「サリエリ」。図書館での基本的な調べ方を紹介する本です。(日本語文献に限る)

 

【無配】旅行で国会図書館に行ったら「このマニュアル作ったの、 FGOのマスターだ!」と思った話

shiryo3gashi1963.booth.pm

2019年、サリエリナハトのために東京へ行き、国会図書館に行った時の話です。

 

3.公開箇所を読み返して

2018年当時なので、まだNDL-オンラインとNDLサーチが別々の時代で、かつOCR機能のものが、まだそんなに発達してなかった時代です。

情報が所々古いのはご容赦ください。

 

自分で読み返して思ったのは、「ノリとテンションで書いてる」「でもこの時の私だったらそうするよね」「8年前からまるで変わってない」。

 

私が同人誌を書く時は、「その時の自分が考えていること、知っていること、今しか書けないこと」を全力で書いているので、読み返すとその時の感情も蘇ってきます。

 

本は外付けの記録媒体として書いている所がありますが、同時に感情のタイムカプセルに近いところがあるなぁ、と思いました。

 

4.近々の活動あれこれ

1.FGO×ビブリオバトル

図書館総合展「図書館とゲーム部」の企画で、FGO×ビブリオバトルに参加しました。

(なぜか誘われた一般人です。)

 

和気藹々とした雰囲気で、皆さんの

「この本のこういうところが好き!」

「FGOとこういうつながりある!」

というお話を聞けて、とても楽しかったです。

 

(人が楽しそうに自分の好きなものについて語っている空間と、それに耳を傾けて下さる方がいるというのは、とてもありがたいことだと思っています。

趣味の話をする時は、時・場所・相手・内容をよく考えないと、自分の語りたいことをただただぶつけるだけの、一方通行の会話になってしまうので。)

 

喋るのがあまり上手な方ではないのですが、またこういう楽しいイベントがあったらいいな、と思います。

www.libraryfair.jp

ちなみに、私は水谷彰良先生の「サリエーリ」を紹介しました。

画像に映っている他の本は私物です。

 

2.同人誌『趣味の資料探し』~マンガ、文学周辺、図録編~

shiryo3gashi1963.booth.pm

7、8年ぶりぐらいに調べ物の同人誌を書きました。

今回は作者の趣味100%の闇鍋本です。

 

今年、文フリ広島、コミティアで頒布したのですが、あの、図書館関係の方もお立ち寄り頂いているようで……。本当にありがとうございます。

 

かなり自由に書いている本なので、「思っていたのと違う」「それぐらい知っている。目新しい情報はなかった」とかならないか、作者はそのあたりを心配しています。

 

よろしければ感想お願いします。▼

marshmallow-qa.com

ちなみに、この本でも(量は多くないですが)サリエリについて触れています。

笑って読んでいただければ幸いです。

 

5.直近の即売会参加

今週末3/15(日)、神奈川県の情報系同人誌の即売会に参加します。

どうぞよろしくお願いいたします。

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評論・情報系同人誌即売会「STAR☆MARKET」

日時:3/15(日)12:00 開会

場所:川崎市産業振興会館(JR川崎駅前)

入場無料

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starmarketdoujin.wixsite.com

 

直近で確定なのは、6月におもしろ同人バザール(大阪)

秋は、文フリ福岡にも参加予定です。

 

6.「資料探しのコツ」の改訂について

作者も改訂したいと思っているので、気長にお待ちください。

でも書きたい本は他にもあるので、別の本を先に書くかもしれないし、並行して書くかもしれません。好きなものが多いので。

 

(古い情報を載せたまま、本を出して人からお金をもらうというのは、個人的に良くないと思っているので、現在は頒布終了しています。

他にも色々仕事が忙しかったなど理由はあります。)

 

もしまた本が出た際は、どうぞよろしくお願いいたします。

【告知】文学フリマ広島とコミティアに参加します

今月と来月、同人誌のリアルイベントに参加します。去年発行しました、「趣味の資料探し」を再販する予定です。


またリアルイベントは初参加です。
もしご興味がありましたら、お立ち寄りいただければと思います。
(また、今後これ以外にもイベント参加を検討中です。)


▼「趣味の資料探し 」サンプル▼
https://www.pixiv.net/artworks/136285640


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(補足)
・2月の文フリかコミティア前後に、boothで通販予定です。決まりましたらXの方で告知します。


▼Booth▼(フォロー頂くと、通販時に通知などが届きます)
https://shiryo3gashi1963.booth.pm/

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【各イベントの開催場所】
(1)「文学フリマ8」2/8(日)(入場無料)
スペース:え-22
場所:広島県立広島産業会館 (〒732-0816 広島市南区比治山本町12-18)
オンラインカタログ:https://c.bunfree.net/e/hTX
公式HP:https://bunfree.net/event/hiroshima08/


(2)「東京コミティア155」 2/22(日)(要カタログ購入。1,400~1,500円)
スペース:す24b
場所:東京ビッグサイト 東4・5・6ホール(〒135-0063 東京都江東区有明3-11-1)
 公式HP:https://www.comitia.co.jp/html/155.html


(3)STAR☆MARKET【情報/評論系同人誌即売会】3/15(日)(入場無料)
場所:川崎市産業振興会館 (神奈川県川崎市幸区堀川町66-20)
公式HP:https://starmarketdoujin.wixsite.com/stmkt


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今回のイベント以外にも、赤ブーのイベントや、福岡の文フリにも出たいなと思っています。
機会ありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

 

よろしければ部数参考のため、アンケートにもご協力ください。


※注※ 8年前に発行した、「資料探しのコツ」とは別の本です。

一般人目線の図書館総合展の感想(2025)

今年、仕事で九州から関東へ転勤になったので、7年ぶりに行ってきました。

0.はじめに(この記事を書いている人)

「ああだこうだ」と申します。

図書館関係者ではなく、ただの一般人です。

普段は図書館とは関係のない仕事をしています。

(司書資格持ちですが、図書館情報学だけを専門に学んだ学生ではないです。)

図書館や調べ物が好きで、趣味で調べ物系の同人誌を書いています。

 

1.行った理由

・今年、図書館総合展内の同人誌即売会「としょけっと」に本を委託していた。(「趣味の資料探し」という本)

・7年前にも同人誌を委託した時、頑張って九州から図書館総合展を見に行ったのですがとても楽しくて。ずっとまた行きたいと思っていたため。(仕事の関係で、日程的にも距離的にもずっと諦めていた。)

・何とか仕事の休みが取れたため。

 

2.総合展の思い出(3日目のみ参加)

1.としょけっと

開場10時ごろに到着。格闘系司書さんの本(図書館で司書がボードゲーム企画をする本)と、セツカさんの本(日本刀の本を紹介する本)が欲しかったので、まず同人誌即売会の「としょけっと」に。

としょけっと – 図書館をたのしみたい人向け 同人即売会

としょけっと2025まとめ - posfie

 

お目当ての本と、他にも欲しかった本を無事購入できてよかったです。

また、委託していた自分の本(見本)が、来場者の方に読まれている姿を見れてよかったです。(本買いながらこっそり見てました。)

今回の本はかなり作者の趣味全振りで書いており、書いてる途中「……これは面白いのか?」「何でもかんでも詰め込んでいるけど、これ読んでる人困惑しないか?」と悩んでいたのですが、興味を持ってくださった方、見本を読まれた方、購入いただいた方、ありがとうございました。

また、委託の機会を設けてくださいました「としょけっと」運営の皆様、ありがとうございました。委託を目標に、無事本を出せました。

▼買った本▼

 

また、こちらの本は完売しました。ありがとうございました。

今後、別の同人誌即売会にも参加しようと思っているので、その時に再販したり、通販しようと思っています。

 

2.図書館とゲーム部

「図書館たほいや」の体験があり、また先日のオンライン企画でご一緒させていただいた石田先生もおられると聞き参加。

「図書館たほいや」とは、辞書に載っているお題の言葉に対し、参加者が「辞書に書かれていそうな、その言葉の嘘の説明」を出し合い、本当の説明文はどれかを当てるゲームです。

 

ゲームについて▼

Top | 図書館たほいや

 

今回のお題は、「日本語オノマトペ辞典」から「まじらまじら」。

色の「日本語いろいろ辞典」から「こうろぜん」でした。

 

最初「アルマジロの鳴き声!」とボケ倒そうかと思いましたが、真面目に嘘の説明文を考えました。

結果、私の嘘の説明は「まじらまじら」で2人、「こうろぜん」で1人引っ掛けることができました。

(ちなみに「こうろぜん」の事は何となく知っており、てっきり黄色っぽい色かと思ってそのような説明文を作ったのですが、結果もう一人「こうろぜん」のことを知っていた方を騙すことができました。

実際はもう少し茶色っぽい色でした。

お題の言葉を知っている人がいても進行OKだそうです。)

「図書館とゲーム部」さんでは、総合展終わった後も、オンラインで色々企画されているので、ぜひ興味のある方はご覧ください。

www.libraryfair.jp

 

▼ゲーム部さんの様子▼

 

3.国立国会図書館 レファレンス協同データベース

調べ物の参考にいつも使っている、レファ協さんのミニプレゼンに参加。

てっきり、レファ協の事例は全て一般公開されているものと思い込んでいましたが、「自館のみ参照」「参加館公開」のものもあるとのこと。

crd.ndl.go.jp

いろんな図書館さんに参加してほしいですね。(一般人もいろんな事例を見たいので)

(参加してほしい図書館さんがあったら、たとえば利用者アンケートに書いてもいいものでしょうか……?)

あと、マスコットキャラクターの「れはっち」かわいい。毎度思うけどかわいい。

 

4.国立印刷局「官報」

今回一番楽しかったブース。ナンバーワンです。

官報のこと何も知らなかったのに、本当に面白かった。

以下、「官報」について知ったこと。

  • 国立印刷局は、お札や国会で使う書類など、機密性の高いものを印刷するところ。官報を発行している。
  • 法律ができたできただけでは、法律は効力を持たない。「官報」に載って、国民に周知される、という段階を踏まないと効力を持たないらしい。
  • 官報の元祖は「高札」。
  • 官報は、新聞のように毎日午前8時30分にWEBで掲載される。
  • そんなに毎日法律変わるの?→自衛隊の演習で⚫︎⚫︎の許可が降りたとか、そういうことも載るらしい。

「官報読んだことありますか?」と聞かれたので「いやあまり……。身元不明の行方不明者の行旅死亡人?が載っているのは聞いたことありますけど……(Twitterの知識)」と答えたら何故か喜ばれました。

「なんで身元不明の行方不明者の情報が官報に載るのか」聞いたら、法律で決まっているからだそうです。(勝手に共同墓地に入れることもできないので、告示して骨の引き取り手を探さないといけないらしい。)

官報は基本縦書きなのに、算用数字を使っているためか、ここだけ横書きでした。

あと、自然災害などで災害対策本部が設置されたとき、臨時で発行されるとか。

知らないことばかりで、お話聞いていてとても楽しかったです。

www.kanpo.go.jp

5.大宅壮一文庫

ポスターセッションとブース、両方で出展されていました。

ポスターセッションの「INFJ診断×雑誌」では、私は「ユリイカ」タイプだそうです。

チラシをいただいて、ブースの方でも出展していると聞き、そちらにも立ち寄りました。

ブースの方と「Web OYA-bunkoをどうやって使っているか」の話になり、

調べた後、該当記事が載った雑誌がその図書館になく、確認できないことがある」と伝えると、検索結果一覧から記事の複写申込書がプリントアウトできることを教えていただきました。それを大宅壮一文庫に送れば、記事の複写を送っていただけるらしい。知らなかった。

その他初めて知ったこと、大きく3つ。

①記事タイトルになくとも、「調べる時にあったら助かる言葉」が登録されている。

例えば、とある本について言及されている記事。しかし、雑誌記事のタイトルに、本の題名は記載されていません。

そんな時は、情報を登録する方が記事タイトルに「※(本のタイトル)」というように、補足情報を入力するそうです。確かに、この情報があったから検索に引っかかるし、後の世でも、助かる人はきっと多いと思う。

②新しい記事の情報をどんどん登録するだけでなく、過去登録した記事のキーワードを見直していること。

Web OYA-bunkoのすごいところと言えば、雑誌記事を実際に読んで、その記事の内容に沿ったキーワードが付与してあるところなのですが(この時点でものすごく手間がかかっていることが想像できる)。

例えば、今と昔で言い方が変わった言葉、使われなくなった言葉(OLなど)、また歌舞伎役者の世襲など、芸名が変わった人の名前など。

こういう言葉がキーワードとして登録されている時、登録したキーワードを見直しているそうです。新しい記事を登録するだけだと思っていました。(とんでもない労力がかかっている……。)

大宅壮一文庫の本館には、DBに登録されていない雑誌が所蔵されていて閲覧できる。また、創刊号だけでなく、2号、3号の雑誌もある。

てっきりWeb OYA-bunkoには、大宅壮一文庫の雑誌全部が登録されてると思っていたのですが、実は登録されているのはその一部だそう。

また、雑誌のマニアの方は、創刊号はよく持っているけれど、2号、3号は持っていないことが多いらしく、大宅壮一文庫に行って「初めて2号見ました」という人もいるとか。

(本館、行こうと思って行けてないので、バックヤードツアーのある時行きたい……!)

アンケートに答えたら、Web OYA-bunkoの無料お試し体験のアカウント(期間限定)を頂けました。(これはすごい事なんです。Web OYA-bunkoはそもそも有料データベースで、契約している館は、大学や都道府県立図書館が多いので。「大盤振る舞いですけど大丈夫ですか?」と思わず聞いてしまいました。)使わせていただきます!

こちらでも、知らないお話たくさん聞けて楽しかったです!

www.oya-bunko.or.jp

6.朝日新聞クロスサーチ

旧、聞蔵の朝日新聞のデータベース。今回の同人誌を書く際、太宰治が死亡した時の報道記事(第一報は家出)を調べる時に使いました。

ブースに行くと、「タピオカ」で検索した場合にヒットする記事を見させてもらいました。戦前か戦時中か、そのくらい昔の記事にも載っていたので驚きました。そんなに前からあるとは……。

古い記事は全文検索はできないのですが、記事のタイトルと、その記事に付与された代表的な言葉がキーワードされており、検索で引っかかるとのこと。(登録作業大変だ……。)

また、紙面イメージを表示させた際、左右に赤い棒が表示されるそうなのですが、その間に挟まれた紙面の場所に、検索で引っかかった記事が載っているそうです。(知らなかった!)

xsearch.asahi.com

7.日外アソシエーツ

レファレンスツールでおなじみ、日外アソシエーツさん。

日外アソシエーツって知っていますか?」と聞かれたので、「知ってます!図書館のレファレンスツール作っている会社さんですよね!」と答えたら喜ばれた。知らない人もいるらしい。(図書館関係者が多いあの空間で日外アソシエーツさんを知らない、だと……?)

日外アソシエーツさんは、いろんな辞書・事典を出されている出版社さん。図書館の参考図書コーナーに行くと必ず目にします。私も趣味の調べ物するとき使います。

ブースで話を聞いていたら、「図書館とゲーム部」さんに関わりがある、「図書館にゲームを!」のチラシとボールペンを頂きました。

www.kinokuniya.co.jp

ちなみに、日外アソシエーツさんで個人的に好きな本(調べ物に役立つ)。「スキルアップ!情報検索」。

先日、調べていたら今は第三版まで出ていました。

calil.jpwww.kinokuniya.co.jp

あと、こちらはすみません、中古で買った本ですが、「全国文学碑総覧」というレファ本も個人的に持ってます。(平成の大合併前の旧版ですが。)

今回の同人誌書く時にも使いました。パラパラ見ると面白いですよ。「こんなところに文学碑あるんだ」って知ることができるので。

calil.jp

8.国文学研究資料館

国文研が所蔵しているデータのうち、パブリックドメインの画像で作られた年賀状が展示してありました。「こういう使い方ができるよ!」っていう例があるのはいいですよね。

www.nijl.ac.jp

あと今HP飛んで見てたら、近代文豪の直筆資料も公開されているらしくニコニコしてました。(そういえば確か、カレントアウェアネスのお知らせで見た気がする。)

www.nijl.ac.jp

9.ウィキメディア・ワールド

お話聞いていたら、推し文豪(坂口安吾)のチラシがありました。(ここで出会うとは思わなんだ。)今、神奈川近代文学館で企画展やってますよね。皆さん行きましたか?行ってください。

11/23(日)に、「Wikipediaブンガク坂口安吾」というイベントがあるそうです。午前中は文学館、午後は図書館で資料を調べ、Wikipediaを編集するとのこと。ご興味のある方はぜひ.

www.facebook.com

神奈川近代文学館安吾の企画展はこちら。文アルとタイアップもやってます。こちらもぜひ!貴重な個人蔵の品々が展示されているので!

(特に最後の方、奥さんへプレゼントしたサンゴのネックレスとペンダント、そして安吾が生前最後に書き記した、その箱の文字が見れますので!新潮社の「新潮日本文学アルバム」にも写真が載っていたものですね。まさか見れるとは。見た時心の中で悲鳴上げました。事実上、安吾の絶筆なので。)

www.kanabun.or.jp

10.DUALIS 同志社大学図書館情報学研究会「NDC分類カルタ」

ポスターセッション。NDC分類カルタの紹介。

NDC分類のカルタで遊ぶだけでなく、司書技能を向上させる「ボーナスゲーム」もあるとのこと。(例)好きなカレントアウェアネスの記事を読み、なぜその記事を選んだのかも説明する、等。

 

11.鶴見大学「図書館に眠る古書店古書目録をデータ化!」

ポスターセッション。

なぜ大学図書館古書店の目録があるのか聞いたところ、長年大学図書館古書店との間で資料の納入などで関係があり、古書店の目録が大量にあったそう。それをデータ化したとのこと。(目録内に掲載された本のデータ化ではなく、あくまで目録自体の書誌情報のデータ化で、データベース化は今後の課題とのこと。)

12.カーリル

よく、図書館の所蔵状況を調べる時に使うカーリルさん。先日発表された、「カーリル for AI」ついて説明されていました。

例えば、特定の図書館のOPACを指定して、「(特定のテーマ)の蔵書リストを作って」と頼む、などの使い方を想定しているそうです。(人間が作業するとちょっと手間がかかる作業)

ChatGPTなどで使う場合は、有料版でないと使えないとのこと。

blog.calil.jp

13.LIBOON(リブーン)TRC(図書館流通センター)

かわいいブックトラック。トラックの絵は、このために描き下ろされた絵とのこと。

www.trc.co.jp

14.BICライブラリ

機械産業とビジネスの専門図書館さん。昔、自動車図書館という図書館があったそうなのですが、そこの蔵書も現在BICライブラリに収められているとのこと。

東京の専門図書館のマップもいただきました。「航空図書館」とか、あと話を聞いていたら「旅の図書館」も面白そうでした。

15.JCROSS(ブレインテック)

各図書館が作って配布している、ライブラリーナビの見本を頂きました。ウパッちかわいい。

www.libraryfair.jp

16.皓星社

「ざっさくプラス」や「調べる技術」の本を出されている会社さん。今度リリースされる「じんぶつプラス」というデータベースを触ってきました。人物名で検索すると、その名前が載っている本がヒットするだけでなく、国会図書館デジタルコレクションの該当ページのリンクまでついているという。便利。

ちなみにこちらのデータベース、国会図書館デジタルコレクションのAI‐OCRを使って、著作権上問題ない本をフルテキスト化し、全文検索できるようにしているそう。(何十巻もある人物事典とか。)

お試しのアカウントと、「ライトノベル雑誌少女小説雑誌目次集成」のチラシなど頂きました。

17.中日新聞

古い新聞記事あるので触っていきませんか?」と声を掛けられ、立ち寄りました。実際に触らせてもらったのですが、昔の新聞の方が紙がしっかりしているそうです。

「新聞データベースとか使いますか?」と聞かれたので、「この間趣味で、文豪が亡くなった時の報道記事調べました」と答えたら、講談社の雑誌「キング」の一面広告を見させてもらいました。(久米正雄菊池寛吉屋信子大下宇陀児などの作家名が載っていました。)

(今だと、出版社が新聞の一面広告を出すのは正月くらいなのですごいですよね。)

 

どうして愛知の新聞と東京の新聞が、一緒のデータベースに入っているんですか?」と聞いたところ、新聞社が合併したためとのこと。(何も知らなかった)

一つのデータベースで、東京と愛知の新聞調べられるって面白そうですね。(愛知・岐阜方面で調べる時、何か使えるかも……?)

 

3.まとめのような、感想のような何か

1.図書館総合展に一般人が行ってもいいのか、楽しいのか

結論から言うと、「行って問題ない。図書館好きならとても楽しい(ただし平日なのがネック)」です。

図書館総合展に行かれているのは、そのほとんどが図書館関係者の方だと思います。また、ブース出展されている企業さんも、図書館に自社サービスを導入してもらうために営業やPR活動をされています。

なので「私のような一般人が行っていいものか」と若干迷いながら、引け目を感じながら行きました。(ブースに立ち寄って、「お話聞きませんか?」と声をかけられた時、「すみません、図書館関係者じゃなくてもいいですか?」と一言確認したりしていました。企業さんは営業するために時間を使って、お金払って出展しているのに、相手が一般人だったらがっかりされると思ったので。)

 

ただ今回私が行った企業のブースさんは、

興味を持ってもらえてよかった。

うちのサービスのことを知って帰ってもらえるだけで嬉しい。

趣味で使われているんですか?頑張ってくださいね。(ボールペン頂いた)」

 

(データベース系)

普段、利用者がどのように使っているのか生の声が聴きたい。

都道府県によっては導入してない県もあるので、利用率を上げるためにぜひ使ってほしい。

どちらにお住まいですか?(導入館を検索)あ、お近くの●●の図書館で使えますよ!ぜひ使ってみてくださいね!

 

……のように、一般人が立ち寄っても、思ったよりも好意的に受け取られたのが嬉しかったです。

(どこのお話も楽しかったので、こちらもニコニコしながらあれこれ質問したり、「いつも使ってます!」「これ使ったことあります!」「これからも頑張ってください!」と言っていたからかもしれない。)

(ただ、企業さんごとに出展する目的や考え方は違うので、すべてがこのような反応ではないかもしれません。そこだけはお断りを。)

 

私は図書館関係者じゃないしなぁ……」と、行くのを迷われていた方は、もし距離的に、時間的に、金銭的に可能であるならば、来年行かれることをおすすめします。(平日なので、仕事休まないといけないのがネックですが。)

(入場料あってもいいから、土日開催があったらいいのにな……。でも、出展する企業さんが休日出勤になってしまうのですよね……。でも、図書館さんによっては、人手が少なくて、平日は抜けられない人もいるだろうし、大学生は講義もあるし。)

ちなみに、開催前の図書館総合展の公式メルマガ(2025年9月26日)でも触れられていましたが、土日開催の要望は以前から出ているそうです。

(数日前に、Twitterで「平日開催がネック」と私が呟いてたので、それを目にされたのかもしれません。すみません。メルマガ見てます。

メルマガの配信時間が結構週によって違うので、一番閲覧されやすい時間を探されているのかもしれない……。朝7時半に配信されてた時はびっくりしました。予約投稿だとは思うのですが。)

https://x.com/siryo3gasi1963/status/1970057012345278820

 

また図書館関係の業界へ就職を考えている学生さんは、業界研究にもなるので、とてもおすすめです。(こんなサービスあるんだ!と視野が広がるのではないでしょうか?)

2.その他感想

また、図書館とゲーム部さんのブース見た後に、日外アソシエーツさんのブースで「図書館にゲームを!」のチラシをもらったり、大宅壮一文庫さんで「コバルト」の展示をやっていると聞いた後に、皓星社さんで「ライトノベル雑誌少女小説雑誌目次集成」のチラシをもらったり。

たまたまなのでしょうが、別々のブースでつながりを感じる出来事があったのも面白かったです。

また、ここで紹介したの場所以外にも行ってます。ブースの込み具合などで行けなかった場所もあったので、来年はリベンジしたいですね。

4.おわりに(宣伝とか)

1.同人誌の通販・再販

同人誌は通販・即売会に参加した際に頒布しようと思っています。

通販利用予定の方は、boothの方をフォローしていただければ入荷通知が行くと思います。また、Twitterアカウントの方でも都度告知します。

(長らく地方住みで、同人誌の通販には何度も助けられた側なので、欲しい人がいましたら何度か通販も再販もします。)

https://shiryo3gashi1963.booth.pm/

x.com

 

質問ありましたら、こちらへお気軽にどうぞ▼

t.co

2.図書館総合展のオンライン企画に参加しました

今年は(色々あって。なんか本当に色々あって。)、図書館とゲーム部さんのオンライン企画「国語便覧を120%楽しみたい! ~文スト、文アルから図書館、文学館まで~」に参加させていただきました。ご興味ありましたら。

YouTubeのコメントの方に、タイムスタンプ載せています。

 

(喋り下手の筆者が急に早口で喋っています。すみません。オタク特有の喋りに共感性羞恥がある方はご注意ください。)

www.libraryfair.jp

3.その他の記事

同人誌にも書いたのですが、今年福岡の文学碑(レプリカ)21基を調べてきたので、ご興味のありましたらよろしくお願いいたします。

shiryo3gashi.hatenablog.com

 

最後に。この記事を読んだ方は、図書館総合展に行かれた方でしょうか?出展された方でしょうか?図書館総合展の運営さんでしょうか?都合がつかず行けなかったけど、会場の雰囲気を知りたい方でしょうか?

それとも、次回は行こうと考えている方でしょうか?

 

自分用の思い出の記録として長々と書いたものなので、もし誰かの参考になりましたら幸いです。(何日かかけて書いたのですが、9500字超えました。なにこれレポートかな?)

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

片江風致公園(旧・日本文学碑公園)の文学碑群について(福岡市城南区)

 

以下は今年の夏に、福岡のある公園に文学碑群を調べた記録です。(調査時期:2025年8月中旬)

 

片江風致公園」(旧 日本文学碑公園)

〒814-0142 福岡県福岡市城南区南片江4丁目41

【0】この記事を書いた・調査した理由

去年(2024年)の夏、図書館から福岡の文学碑に関する本(轟良子「ふくおか文学散歩,」西日本新聞社  2001)を借りて読んでいた時。福岡に「芥川龍之介」や「太宰治」の文学碑、吉井勇の「かにかくに」の文学碑がある、という記録が目に留まりました。

場所は、城南区の「日本文学碑公園」。

ですが、芥川も太宰も福岡に訪れた記録はないはず。また、吉井勇の「かにかくに」の碑は京都にあるはものです。(前行った時に写真撮った)

そのような文学碑が、「日本文学碑公園」には31基あると記載されていました。

「ここってそもそもどんな場所なんだろうか?」

「今でも文学碑はあるんだろうか?」

そこで気になった私は、公園が作られた経緯を本で調べたり、実際に石碑を見に行ってきました。

「日本文学碑公園」は、現在「片江風致公園」という名前になっていました。

【1】公園について

1.設立の経緯に関する記述

大悟法利雄『牧水歌碑めぐり』短歌新聞社1984)によると、この公園は元々「吉川熊雄」という人が、この公園の土地を約一万平方メートル買い、大きな石がごろごろしていたから全国各地の文学碑の複製を作ったとのこと。

以下、長塚節の文学碑に関する本に、以下の記述があった。

==================

・吉川氏は、元福岡日日新聞社の社長。

・公園の西に吉川氏の邸宅と公園管理の事務所があった。

・当時は、歌碑や句碑が32基、各種記念碑9基、福岡の財政界の揮毫碑が52基、計93基存在した。

・元々山好きだった吉川氏が山歩きをしているときにこの場所を見つけた。

かねがね石にも生命はある。その石を生かす方法は何か、と模索した末に、全国に散在する著名な文学碑の拓本を集めて再現することを考えついた。そして、市民に居ながらにして著名な文学碑を見てもらおうとも考えた。

伊藤昌治『長塚節 : 文学碑への道』,銀河書房,1982 p322より

・福岡日日新聞社の調査網を使い、全国の著名な文学碑を調べ、複製の碑を建てた。

・当時あった歌碑や句碑は、昭和30年~35年にかけて建てられた。

(参考)伊藤昌治『長塚節 : 文学碑への道』銀河書房(1982)

==================

元々自分の家の庭に文学碑を建て、のちに一般公開していた。その時「日本文学碑園」という名前で私設の公園だったという。

1975年にこの人が亡くなった後、息子の方が継承したそうだが、その後は福岡市の管理になっている。

2.公園外観、周囲

3.公園内

4.案内板

【2】公園内の文学碑群(レプリカ)

今回確認できた文学碑は21基。

うち、一部の文学碑は風雨にさらされ、文字の判読が難しいものがあった。

また、文学碑の近くにある案内板も、文字が消えているものが複数見受けられた。

判読不明な文学碑については、本や公園入口にある園内図をもとに、作者と彫られている文字を特定している。

1.釈迢空「この冬も老いかゞまりてならの京たきゞの能を思ひつヽゐむ」

2.若山牧水「幾山河こえさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく」

3.林芙美子「花のいのちはみじかくて苦しきことのみ多かりき」

4.佐々木信綱「逝く秋のやまとの国の薬師寺の塔のうへなる一ひらの雲」

5.九条武子「おほいなるもののちからにひかれゆく己かあしあとのおぼつかなしや」

6.長塚節「うつそみの人のためにと菩提をこヽに植ゑけむ人の尊とさ」

7.与謝野晶子「やははだのあつき血潮にふれも見でさびしからずや道を説く君」

8.會津八一「かすかのにおしてるつきのほからかにあきのゆふへとなりにけるかも」

9.正岡子規「朝寒やたのもとひゞく内玄関」

10.斎藤茂吉「おのつから寂しくもあるかゆふぐれて雲は大きく谿に沈みぬ」

11.北原白秋「雨はふるふる城ケ島の磯に利休ねずみの雨がふる」

12.若山牧水「かたはらに秋くさの花かたるらくほろびしものはなつかしきかな」

13.森鴎外永井荷風「褐色の根府川石に白き花はたと落ちたりありとしも青葉がくれに見えざりしさらの木の花」「沙羅の木」より

14.太田水穂「命ひとつ露にまみれて野をそゆくはてなきものを追ふごとくにも」

15.太宰治「富士には月見草がよく似合ふ」

16.石川啄木「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」

17.与謝蕪村「不二ひとつ埋みのこして若葉かな」

18.夏目漱石「仰臥人如唖 黙然看大空 大空雲不動 終日杳相同」

19.石川啄木「かにかくに渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川」

20.向井去来「君が手もまじるなるべし花薄」

21.北原白秋「さひしさに秋成かふみよみさして庭にいてたり白菊のはな」

【3】本に記録はあったが、確認できなかった文学碑

以下の10基は確認できなかった。

(遊歩道が整備されていない離れた場所に、文学碑と思わしき石が遠目に見えたが、詳細は不明。)

ただ、平成25年の城南区の歴史講座による調査報告書によると、井原西鶴吉井勇の石碑の写真が確認できる。

(参考)福岡市 城南区の歴史散策(平成25年3月)12章 片江風致公園文学碑群 p93-98

https://www.city.fukuoka.lg.jp/jonanku/shimin-c/charm/documents/kataetuutikouennnaibunngakuhi.pdf

  • 松尾芭蕉    棧や命をからむ蔦かつら
  • 昭和天皇    さ夜ふけてまちの灯火みわたせは色とりどりの光はなてり
  • 井原西鶴    香の風やあるじかしこしむめの花
  • 芥川龍之介    更けまさる火かけやこよひ雛の顔
  • 伊藤佐千夫    信濃には八十の群山ありといへど女の神山の蓼科われは
  • 木下利玄    花びらをひろけつかれしおとろへに牡丹おもたく夢をはなるる
  • 吉井勇    かにかくに祇園はこひし寝るときも枕のしたを水のながるる
  • 島崎藤村    過し世をしづかにおもへ百年もきのふの如し
  • 武者小路実篤    わたしは草と花で一つの川をかいたわたしは星と花火で海と港をかいた
  • 速水真珠洞    ゆるされた水が水車の下で澄み
伊藤左千夫の文学碑と思われる石碑。(遠くにそれらしき石碑あり)「信濃には八十の群山ありといへど女の神山の蓼科われは」

【4】その他、文学碑以外の石碑群

不明の石碑多数。

何かの石の側面

灯籠があると思ったら、福岡市の商工会議所の議員の記念塔らしい。▼

【5】おわりに

以上が個人的な調査結果でした。

文学碑は思わぬところにあるので、身近の文学碑を調べてみてはいかがでしょうか?

面白いので皆さんぜひ調べてみてください。

≪参考文献≫

宮澤康造, 本城靖 共編. 全国文学碑総覧, 日外アソシエーツ, 1998

・轟良子 文ほか. ふくおか文学散歩, 西日本新聞社, 2001

・角敬之. 福博街なか博物館, 海鳥社, 2024

≪参考サイト≫

・片江風致公園 | 公園等検索 | 緑のまちづくり 公益財団法人 福岡市緑のまちづくり協会

https://www.midorimachi.jp/park/detail.php?code=508002&keyword=%E7%89%87%E6%B1%9F%E9%A2%A8%E8%87%B4%E5%85%AC%E5%9C%92(2025/09/28最終確認)

・片江風致公園~去来の句碑~ 私の旅日記~お気に入り写真館~

https://urawa0328.babymilk.jp/fukuoka/fuutikouen.html(参照 2025-09-28)

・湾鉄調査部 片江風致公園(旧日本文学碑園)

http://wantetsu.blog61.fc2.com/blog-entry-1663.html(参照 2025-09-28)

・大悟法利雄 著『牧水歌碑めぐり』,短歌新聞社,1984.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12500834 (参照 2025-09-28)

・伊藤昌治 著『長塚節 : 文学碑への道』,銀河書房,1982.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12463882 (参照 2025-09-28)

早稲田大学文学碑と拓本の会 編『石川啄木の文学碑』,瑠璃書房,1977.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12462218 (参照 2025-09-28)

・福岡市 城南区の歴史散策(平成25年3月)12章 片江風致公園文学碑群 p93-98

https://www.city.fukuoka.lg.jp/jonanku/shimin-c/charm/rekishisannsaku.html (参照 2025-09-28)

※現地での確認・写真撮影は2012年11月12日とのこと

【文アル】「青梅市吉川英治記念館」タイアップに行ってきた記録(2024年8月)

2024年8月に、青梅市吉川英治記念館(東京)と文豪とアルケミスト(ゲーム)タイアップを見に行った記録です。
フォトラリー企画もやっていて、同地域の青梅市郷土博物館と澤乃井園にも行ってきました。

【0.青梅駅青梅市郷土博物館】

8月、炎天下での移動。
熱中症対策にあらかじめペットボトル2本、塩飴、瞬間冷却パック、日傘等を準備して行きました。

 

11:10ごろ 青梅駅到着

改札内~駅前に、レトロな映画看板などがズラッと貼られていました。
後で調べたら、町おこしの一環だそうです。

改札外にコインロッカーあり。

 

駅前の観光案内所で、バスの時刻表と地図をゲット。
(「こことこことここに行きたいんですけど・・・」と相談すると、「なんで博物館から澤乃井園に?」と聞かれたので、フォトラリーをやっていることを話しました。)

ちなみに、観光案内所を出た直後、観光客のアンケート調査をしている人にも声をかけられて
「どちらに行かれる予定ですか?」

「文学館の企画展見に来ました。ゲームとタイアップしてて……」

と答えたりしました。

(正直に答えたけれども、対象が私で良かったのだろうか?もっとレジャーに来た人を想定している気がする……)


バスで駅から郷土博物館に移動。

バス停を降りて、公園の中を歩いていくと郷土博物館に到着。

【1.青梅市郷土博物館】

12:00頃到着

バスのタイミングによっては、駅からもう少し早く着くと思います

(風が強かったので、のぼりがどうしても反転してしまった)

入場無料、受付等は無し。
フォトラリー対象の若山牧水先生のパネルは、入り口の脇にありました。

【青梅とのゆかり】
常設ゾーンで、若山牧水の碑が建設される予定だったお話が紹介されていました。

 

(個人的に興味を引いたもの)

入って正面の階段を上ると、右手が常設ゾーン、左が企画ゾーンで、一通り見てきました。

・特産品

常設の方で青梅縞、企画ゾーン(新収蔵品展)の方で、青梅傘や青梅せんべいの焼き型など紹介。
展示されていた傘、子供用だったのですがよく残ってましたね・・・すごい・・・。
あと、おせんべいは最後の記念館の売店で売っていたので、そこでお土産に買いました。

・市川家日記(新収蔵品展)
庶民の日記だったと思うのですが、当時のことを事細かく記録に残していて、貴重な資料だなと思ったのを覚えています。

後で調べたら、市が発行している青梅市史料集で読めるようですね。
国会図書館デジタルコレクションの個人アカウントでは見れませんが)

【参考】

OMEnavi 青梅資料館

西多摩郡人物誌・身ノ上一代記・法鑑・市川家日記 (青梅市史史料集 ; 第46号) | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

常設と企画展をぐるっと巡って次に。

公園内の川でレジャーを楽しむ人を見ながら、公園外の「大柳」バス停へ。
バスで「沢井駅入口」へ移動

【2.清流ガーデン 澤乃井園】

13:00頃着。入園無料。
川の側で食事、利き酒、お土産が買える場所でした。

ここには、北原白秋先生のパネルがありました。

【青梅とのゆかり】
1923年、澤乃井の酒造に立ち寄った時、白秋先生が「造り酒屋の歌」という長歌を詠んだそう。
その後、1967年に詩人の野田宇太郎の協力により、この歌の碑がこの近くの小澤酒造に建てられたそうです。

 

青空文庫にもありました。▼

多摩の浅春>造り酒屋の歌【青空文庫

https://www.aozora.gr.jp/cards/000106/files/53482_63558.html#midashi750

 

あのびっくりしたのが。

私福岡の人間なのですが、まさかここで野田宇太郎の名前が出てくるのは予想外でした。
野田宇太郎は、同じく福岡出身。出身地の小郡に「野田宇太郎文学資料館」があります。「文学散歩」の創始者、そして愛知の明治村の設立者でもあります。コラボ望んでいる人見かけたけど、実装してコラボやらないかな……)

(参考)

野田宇太郎 略歴紹介 - 小郡市立図書館

 

そういえば、白秋先生の実家も酒造でしたね……
酒造に立ち寄った際、実家の事が思い出されたのでしょうか?

ちなみに現在歌碑は、澤乃井園の中にありました。(パネルの近く)

ここでは軽食をとったり、利き酒をしたりしました。
(利き酒は2杯目は100円引き)

ちなみにお猪口はお土産にもらえます。今、家でお酒を飲む時に使っています。

近くに川があり、景色も綺麗なところでした。

食事が終わったら、バスで「沢乃井駅入口」から「柚木」へ

ただし、便の本数が1時間に1本なので要注意。

【3.青梅市吉川英治記念館】


15:30頃 最終目的地の記念館へ。

ありがたいことに、ちょうどこの時ボランティアガイドさんがいたので、母屋~記念館まで解説していただけました。

吉川先生が引っ越してきた際、変えた釘隠し(一部変わってなくて、以前の家の持ち主の正方形のものがある)

神殿風の様式・飾りがついている書斎

あと、年の離れた奥様とのエピソードなども。

記念館の展示室では、吉川先生一家の青梅での暮らしと、青梅を離れる事になった際、住人の人たちを招いてお別れ会をした話などが紹介されていました。

地域の人にもとても愛されていたんですね。

帰りに、売店でおせんべいなどのお土産を買い、フォトラリーの景品を受け取りました。
思った以上に、お菓子などたくさんもらってしまった・・・(こんなにもらっていいの・・・?というくらい。)

記念館の方たちも、とても丁寧で優しい方たちでした。

文アルタイアップ、本当にありがとうございました!

 

次は、愛知の半田の記録です。

【文アル】「早稲田大学演劇博物館」タイアップに行ってきた記録(2024年8月)

2024年8月に、早稲田大学演劇博物館(東京)×文豪とアルケミスト(ゲーム)タイアップに行ってきた記録です。
会期終了間際に滑り込んできました。

1.企画展の展示について

1階は、演劇博物館を設立した坪内逍遙についての展示や、演劇になった文学作品のポスターや衣装の展示など。

特に気になったのは、女優・俳優さんと作家の先生方の書簡。
谷崎先生は、自分の映画の主演を務めた女優さんに「あなたのことをエッセイに書いた」という親密な手紙を送っていたり、武者小路先生は自筆の絵入りの手紙を女優さんに送っていたようでした。(そういえば、カボチャの絵など描いていましたね、武者先生)

2階の写真撮影OKのパネルの周辺には、坪内逍遥先生が実際に使用した帽子や服、鞄などが展示されていました。

描き下ろし背景も演劇博物館と凝ってる……!

また、廊下には文劇(舞台「文豪とアルケミスト」)の映像が流れていたり、近くに戯曲本(劇台本などを収録している本)も置かれていました。

2.常設展示とその他企画展

坪内逍遙の実際の講義風景の映像が流れている部屋。
(行ったとき、周囲に説明書きを見つけられなかったのですが、おそらく伝説の最後の講義と思われます。)
・能、歌舞伎、海外の演劇、現代日本の演劇の部屋
能面の後ろを見られる3Dのデータベースがあったり、現代日本の演劇の部屋では、寺山修司天井桟敷2.5次元舞台についても触れられていました。

また、同時期の特別展で、宝塚出身の女優さんの衣装展も行われていました。

3.建物について

この洋風の建物は、イギリスの「フォーチュン座」をモデルにした建物。模型が館内にありました。入り口の上に掲げられた文字は「この世はすべて舞台」というシェイクスピアラテン語だそうです。

ちなみに、1階にこの建物の形をした募金箱があるのですが、お金を入れると「あるもの」が見れるので、こちらもぜひ。

4.その他

博物館の近くには、「村上春樹ライブラリー」も。その時は、カフカの「変身」に関する展示が行われていました。(変身するカフカ展)


グレゴール・ザムザの変身したもの(よく毒虫と翻訳されるけれども、ウンゲツィーファーというらしい)の描かれ方の違いなど取り上げられていました。

5.終わりに

文豪と演劇に関する展示と聞いた時、「小説原作の舞台作品について取り上げるのかな?」と思っていましたが、今回の展示では近代文学と演劇がどう関わっていったかの歴史的な部分や、文豪と俳優の書簡から見る、作家の個人的な一面などが紹介され、色々な角度から文豪と演劇の関係を知れてよかったです。
入館無料だったので、クリアファイルを記念に買いました。

文アルタイアップありがとうございました!

次は、青梅の記録を書こうと思います。